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せめて袴田だけは、
俺を裏切らないで欲しかった。
けれど…俺はここでも
決断をしなくてはならない。
そう思いながらその着信を取った。
「はい」
『月島…データが流出した』
「は?」
『ウイルスが…』
慌ててデスクにあるパソコンを
起動して画面を見つめる。
そこには、こじ開けられた
セキュリティホールから
組みあげて来たシステムの
情報が吸い込まれるかのように
流出していくログが表示されていた。
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