分岐点

17/34
前へ
/34ページ
次へ
「袴田さんはやっぱり… 紫門くんの親友だね」 全身から力が抜けて行く。 思わずデスクにうなだれた俺に 裕子はゆっくりと歩み寄ると 背中を優しく包み込んだ。 「あなたには素晴らしい 人徳があるから絶対に大丈夫。 CEOの月島紫門も ありのままの月島紫門も ちゃんと見てくれてる人が たくさんいるんだから。 あなたが選んだ道は 間違ってないし 歪んでなんかいない」 背中に直接響く裕子の声に また目頭が熱くなる。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

388人が本棚に入れています
本棚に追加