壊れたハート

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「うっ…」 短い声を上げ、崩れ落ちて行く 裕子を支えながら 慌てて振り返ると、そこには 美紀が震えながら立っていた。 「裕子っ!」 玄関に横たわらせた裕子から 溢れ出した血潮が、床を 赤く染めて行く。 「裕子っ!すぐ… すぐ助けてやるからっ」 「……っ……」 あまりの痛みに言葉も 出せないはずの裕子は そんな俺の姿を見て 柔らかな笑みを浮かべた。
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