壊れたハート

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「…だ…い…じょ…ぶ」 抜け落ちた果物ナイフが カランと床で音を立てたと同時に 美紀がその場に 崩れ落ちて泣き叫ぶ。 「美紀!タオル出して!」 「あっ…あ……」 「早く! 泣いてる場合じゃない!」 俺の言葉で慌てて美紀は 寝室へと走って行った。 すぐさまポケットから 携帯を取り出して119番を プッシュしようとした俺の手を 裕子の手が止める。
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