第四章 捲土重来 #2

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ハーデスの仕業か じいさんは召喚士なのだ。 魔神の腕を召喚したのだろう でもよりによってボンゴスに付けるかね さらに敵の武器の詳細も不明だ。 えらく分が悪い。 というか勝機など微塵もないではないか。 また敵が両手を左右に広げた。 空気が金切り声をあげる。 ボンゴスが丸太のような指を広げ、弾く。 キィーンて火花が散る。 しばらく耳がバカになって聞こえないが 相手のからくりは理解できた。 やつの手甲から高速でワイヤーが射出されているのだ。 まがまがしい炎か魔神の指先に集まる。 轟音と同時に上空にプラズマが飛び交う。 上空では行き場をなくしたさ迷える魂の熱源が地面に叩きつけられるのを今かと待っている。 おれの喉がごくりと鳴った。 耳をつんざく轟音と砂ぼこりが舞う。
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