琥珀の憧憬

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  「元気にしてた……? さやか」 「驚いたな……どうして、あんたがここに」 「偉いお年寄りにうまく言って抜けてきたんだ。僕ひとりいないくらいで駄目になる組織に、価値はないからね」  軽く肩を竦める将司の口調は昔のままで、思わず泣きそうになる。  その衝動を振り切るようにふっと笑い、将司の胸元を軽く手の甲で打った。 「この、不良御曹司」 .
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