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「はあぁー……」
買い物から女子寮に帰ってきてテラスを通りがかった時、大きな溜め息がひとつ聞こえた。見ると、まりかがテーブルに突っ伏してだるそうに足をぶらぶらさせている。
「どうしたんだ?」
まりかはちらりとあたしを見、ぼそりと口を開く。
「……股間節が痛い」
それを聞いて、思わずまりかの下半身を一瞥してしまった。呆けたような彼女の顔に視線を戻す。
「……嵐(あらし)か?」
まさか判ると思わなかったのか、まりかは頬を赤く染めた。
「なっ、なっ、な……」
嵐というのは、あたしの高校の同級生。
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