episode.1

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「承知した。その言葉を絶対に忘れるな」 声は聞こえるのに、姿は見えない。 だけどその声の主がにやりと不敵に笑った気がした。 ──── ── 「……ん」 ぴくりと身体が動き、目が覚める。 辺りを見回すが、そこは代り映えしない自分の部屋だった。 まだ視界が定まらない目を擦りながら、いつの間に寝てしまったのだろうかと記憶を遡る。 …そういえばあれは夢だったのだろうか。 「…そりゃそうだよな。あんなこと…あるわけないよな…」 分かっていた。 だけど、そんな小さな可能性にすら淡い期待を抱いてしまった。 自分の馬鹿さに呆れる。 「随分とタチの悪い夢だなァ…」 .
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