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僕も……、僕も忍者になるんだ!!
後で門の隙間から入れられるように、荷物は門の近くに置いた。
それでもって、助走をつけて勢い良く走って、そのままさっきのアフロ君みたいにかっこよく門を飛び越えよう!!
脳内で忍者のようにかっこ良く門を飛び越える自分をイメージすると、準備は完了。
助走をつけて走る!!
そして、門に捕まって……、捕まって……。
う、腕が持ち上がらないよーっ!
捕まってるだけで精一杯で、どうしよう!?
地面まで結構距離があるし、このまま門にぶら下がってなきゃいけないの?
そんなの嫌!!
必死によじ登ろうとするけど、全然腕に力が入らないの。
……本当に、どうしよう。
このまま落ちたら足挫いたりしない?
「うえぇぇーん、ちーひーろー!! もう僕お家帰るー!!」
もうやだやだやだやだ!!
忍者になんてならなくていい!
飛び越えるのなんて、無理なの!
僕は日本人の血も入ってるけど、ほとんどロシアで暮らしてたし、スーパーサイヤ人の血を引く日本人とは育ち方が違うの!!
降りれないし、怖いし、もうヤダ!
「うわぁぁぁーん!! もう、忍者ならなくていいー!!」
「……す、すぐ助ける……」
「うわぁぁーん、足いたーい! 腕いたーい! あつーい!! もうお家帰るー!」
「はーいはい、すぐ降ろしてあげますからー」
その後、無事に降ろしてもらえた。
悔しくて、なんだかまだ涙は出てくる。
こんなことで、忍者になれるのかな……?
木の葉の里の優秀な人とか居たら、怒られちゃうかも……。
「はーい、マリア君いい子でしたねー。はい、これをどうぞー」
助けてくれた眼鏡のお兄さんが手渡してくれたものは、真っ赤ハート型のペロペロキャンディー。
「……ありがとうでござる」
「ござるなんて、今どきの人は使いませんよ。それに、現代に忍者も侍も居ません」
「え、そうなんですか? 日本人は皆スーパーサイヤ人だからなれるんじゃ?」
「……そんな事実、ない」
「え、え?」
「木の葉の里なんかもありません、開けゴマも通用しませんよ」
「えーっ!?」
お父さんが教えてくれた日本と、目の前の人達が言ってる日本は全然違いすぎて、頭がどうにかなっちゃいそう。
どっちが本当なんだろう?
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