私と彼の恋愛白書

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しばらくして神社に着くと、たくさんの人で溢れかえっていた。 「うわぁ、結構いっぱい来てるね。」 私が辺りを見渡しながら言う。 「やっぱ大晦日だからな。よく見るとカップルばっかりみたいだし。はぐれないようにしなきゃな。」 そう言って、彼はつないだ手をさらにきつく握った。突然の事に自然と私の鼓動は早くなる。 (うわっ…。ヤバい、心臓が。これは反則だよ。) はやる心臓を抑えようと、私は慌てて彼に言った。 「そ…そういえば、何で私を誘ったの?」 「え?…あぁ、それはお前と一緒に来たかったから。じゃあダメか?よく考えてみれば、今まで一度も一緒に来た事なかったな、と思ってさ。まぁ、理由はそれだけじゃないんだけどな。」 「ふーん、じゃあ違う理由って何よ?」 私がおどけて言うと、彼は急に真剣な表情をして黙りこんでしまった。 私は続きを聞きたくて彼を急かす。
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