第1章

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「今日はどこに行くの?」 「ん、森の方かな。刀の柄に使える素材が欲しくて」 「ふーん、じゃあ角とかかな?」 「かな、良いのあるといいんだけど」 角は使える。 固くて強度があるし、動物の毛などの繊維の塊なので折れにくい。 骨でもいいんだけど老朽化が早い。 代わりに低コストで沢山手に入るが、 どうせ作るなら良いものを作りたい。 買えばすぐ済む話だがそんなにお金に余裕があるわけではない。 森に入ると小鳥の囀(さえず)りや、風が葉を撫でる音が聞こえる。 それであって独特の静けさがあり、俺にとっては好きな場所の1つだ。 だが狩人やハンターではない俺やユキリは最低限のナイフやあくまで護身用の弓しか持っていない。 強いモンスターに出会う前にさっさと要件を済ませたいが… ユキリとこうして散歩がてら歩くのも悪くない。 image=491689012.jpg
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