第2章 戦場に行った友を救う物語

11/23
前へ
/45ページ
次へ
 良幸には まだ疑問と不安が残る。 「これじゃ 人さらいは 残ったままじゃない?」 「そうじゃ・・・・あ?」  花姫は後ろの木に 悪い霊感を感じる。  怪しい木に向かい 花姫は声を飛ばす。 「失敗した者など打ち首でしょう。くせ者じゃ~!だれかおらぬかー?」   悪い事をたくらむクセ者に 霊の声が聞こえ、やましい心に おそろしくひびいた。  ガサッ!罪におそれて 逃げるヤツがいた。 「アヤツじゃ。母上の知らせで じきつかまるわ」  花姫は良幸の手を取り そこを去る。  花姫の言う通り 番兵たちが 怪しい者をとらえた。  敵のくせ者は痛い目に合い、花姫ゆうかい計画が あばかれた。  殿様は怒り、まだ敵のなかまがいると疑う。  何とかせねば!殿様と武士たちは しっかり計画をねった。 「『花姫がさらわれた』と ウソの情報を流し、敵の回し者を国にもどして、敵が人質を待つ間に わが軍が攻めてしまおう」  それで 花姫と良幸は「花姫様がさらわれた」と言うウソのうわさに 会うのだが 今はそれより前の時間だ。  過去の花姫は 良幸のおかげでぶじ救われた。  後は隼人が戦場に行くのを止めるだけ。 「隼人が来るまで まだ時間がある」 「そうね。平之助の家の近くで 待ちましょう」  2人は 城の片すみの竹門へ 話しながら歩く。  でも 自分より大きな子を止められるのか?良幸は考えた。 「あいつ 力が強いから、2人で両手をつかんで 開かずの間にもどそう」 「はいな。では練習を」花姫は 良幸の手を強くにぎる。image=492088500.jpg
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加