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竹の囲いが見えると 花姫が先に良幸に言う。
「平之助 まだ1人で剣の練習しておるな」
「え?どこで?」良幸には平之助が見えない。
「ん?庭の中におるが」幽霊には見える。
「えー ボク 見えないよ。次元が違う? 平之助くんが見える次元でないと 隼人に会えないのかな?」
「どう言うことじゃ?」
「さっき出た所から もどらないと、隼人と同じ次元じゃ無いのかな?」
「え~っ 戻るの?急がなくては」
2人はまた花姫の屋敷にもどり、景色の無い所から時をこえた。
しかし前と着いた所はちがうし 時間も少しゆがみがあるようだ。
シーン。城の回りは前とちがって静かだ。
『何か変だ・・・』
今 過去にいた時間は少し過ぎた。でも それだけではない。
良幸が門の番兵に聞くと
「計画が変って 兵隊はすでに戦場に行ってしまった」と言う。
あわてる良幸!
「隼人くんが行っちゃった」
「たいへん 隼人さんと開かずの戸に戻れない」
「追いかけなくちゃ」
「いけません!」花姫が止める。
兵士たちは幽霊では無い。昔に生きている人たちだ。戦いはとても危険だ!
良幸まで戦争に行かせたく無い花姫。
「戦場に行かずとも 隼人さんのぶじを祈れる」
花姫は 幽霊きとう師を 呼ぶ。
幽霊きとう師がスーッと現れる。
きとう師は神のお払いをして 空中を清める。四角いワクを引き スクリーンにして 戦場の光景を写しだす。戦う大ぜいの兵士たちが現れた。
でも よろいを着た隼人が どこか分からない。きとう師は
「大勢では霊に語れぬ」と ごまかす。
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