第1章 幽霊うわさと新しい友人

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 幽霊事件で分かったことは『ダメな自分も いろんな人に守られてた』ってこと。  いくら 守られても 自由にはなれない!  自由とは 人に支配されるのではなく 大人のようにかしこく 強く 1人前にならなくては!  それはまだ 難しすぎ。  良幸は 幽霊のうわさから 逃げる方法を考えた。  ・別の私立中学に入る=家にお金が無い。  ・うわさするやつに言い返す=内気でできない。  ・剣道部に入り強くなる=見学したら大きな生徒ばかりで恐い。  よって何も変わらず。  それでもまだ 学校で明利が明るくはげましてくれるし、家族旅行で楽しい事もある。  毎日何か変化もあるから がまんできる。    きょうは 友川隼人(ともかわはやと)1年先ぱいが 学校の帰り 良幸に話かけてきた。 「君も剣道部入るの?」 「あ やめとく。すいません」 「別にいいよ。いっしょに帰ろう」  隼人は すらりと背が高く、良幸と30㎝くらいちがう。ちょっと不良っぽい感じで 強そうだ。 「オレ 友川隼人。君、幽霊に会った田森君だろ?」 『またか・・・』うんざりの良幸。  でも隼人は、他の人とは違っていた。 「オレも1回 幽霊の花姫と会ったぜ」 「ほんと?」 「おー」隼人は うなずく。  なかま意識が2人を近づけた。 『剣道部に入るより 剣道部の強い友だちが欲しい』  隼人と 気楽に友だちになる良幸。
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