第3話

6/40
前へ
/40ページ
次へ
「お母さん!腸、無事に戻りました!」 先程まで、きつい印象だった女医師は、 今は、安堵からか、とても可愛らしい笑顔で廊下の私に結果報告をしてくれた。 「ありがとうございます……」 開いた扉から見えた、 ベッドの中のグッタリした娘。 よけいに瞼が熱くなる。 「バリウムを流して、圧力加えて戻したので、とても苦しかったはずです、 泣きながら頑張ってましたよ」 「はい……」 先生、 もう、 言葉になりません。 「熱も高いですし、血便も出ていて それに何も食べれませんから、点滴が必要で入院していただくことになります。」 「え?」 安心 のつかの間、 また予定外の事に、頭の整理がつかなくなる。 「…………どれくらいでしょう?」 「最低三日間です。 乳幼児の場合は、24時間の保護者監察が必要となります」 「24時間?!」 会社からまっすぐ来た私。 今度こそ、誰かの協力が必要になった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

86人が本棚に入れています
本棚に追加