第3話

7/40
前へ
/40ページ
次へ
「もしもし?お母さん」 病院の廊下から実母に連絡をする。 大まかに病状を説明し、お願いしたいことを告げる。 「今から、総合病院に行けばいいのはわかった、その間にあんたが着替えやらを取ってくるのもわかるけど… あんたの代わりに芹南の付き添いは無理だよ」 そう、 三日間の内の、一日だけでも付き添い出来ないかと頼んでみたのだ。 仕事を連チャンで休む事で、クビになら ないか心配になったから。 「…………わかった、じゃ取り敢えず 今日、寄ってくれる?」 やはり、体の弱い母親には無理なことだった。 付き添いといっても、ベッドがあるわけではなくて、眠るなら 椅子か、子供のベッドに一緒に入る混むしかない。 「こんなときこそ、優さんを頼りなさいよ」 そして、予想通りの母の言葉。 「できないよ」 夫は、もしかしたら、親権や養育権を要求する訴えを起こすかもしれない。 そんな人に頼るなんて…… 私は、会社に一週間近く休むことを連絡した。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

86人が本棚に入れています
本棚に追加