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食事が終わり、
再び、病院敷地前で私を車から降ろしてくれた山岡工場長。
「とりあえず、明日は休め。クリスマス前の多忙に備えて、母娘で滋養しとけよ」
最後まで、親切だった。
「ご馳走さまでした!ありがとうございいました」
私は、車が見えなくなるまで頭を下げて、
後は大急ぎで母のいる病室へ向かう。
「苺……」
なんと
母は起き上がり、酸素マスクメを外していて、声まで出るようになっていた。
たった数時間で、何て回復力だろう。
「お母さん、もう起き上がっていいの?」
私の問いに、コクンと頷く母。
「私は大丈夫だから、あんたは仕事にいきなさい」
「大丈夫って、検査まで付き添うよ」
カテーテル検査は、家族が側にいた方がいいと聞いたことがある。
それでも、首を横に振る母。
「私が具合悪くなるそのたびに、あんたが仕事休んでたらきりがない」
「娘だから、仕方ないじゃない」
退院したら母と暮らすことも考えていた私。
「私は、あんたを一度嫁に出したんだよ。
何でも一人でしなきゃいけない覚悟はできてるよ。
ホントに苦しい時は、また電話するから、
それ以外は仕事休んだらだめよ」
「………………」
この間まで、『孤独死する』
とか、言ってたくせに…………
「苺の家族は、芹南と、優さんなんだよ」
母は、
やっぱり、復縁を希望しているんだ。
「検査の時と、退院の日分かったら教えて。洗濯物は取りに来るから」
自分と同じ道を、
娘には進んで欲しくないんだね。
わかるけど、
もう少し頼って欲しいな……。
「昨日、デートしてたな」
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