第3話-2-2

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「お前は来るな」 工場長は、そう言うけれど 「でも、一番あり得るのは私の不注意だから…………」 ここに意地でも居座るつもりもない私が、責任を取るのもありかと思ってしまう。 「お前が頭下げたところで、先方は納得しねぇだろ」 山岡工場長は、男子更衣室の前で、 シッシッ!と追いやる振りをすると 「お前は、今日こなさなきゃいけないオーダー分の仕込みをやれ、焼きは正造に頼めよ」 背広をロッカーから取り出して外出の準備を済ませた。 ″ ちゃんと、持ってきてるんだ ″ 「午後から頼んだぞ、佐藤」 「はい……」 好ましい状況ではないのに、 仕込みを1人任された事は、何となく嬉しい。 私は、髪をひとつにまとめあげ、 白い帽子と作業着を身につけて、 午後開始15分前に工場に入る。 ″ やるしかない ″
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