第3話-2-2-2-2

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「な、それ、感動の涙じゃないよな?」 黙っていたら、 このまま、 穏便に、一緒にいられるかもしれないと思っていた。 指輪を前に、 また、 目から後悔の大雨が降り注ぐ。 「………………嬉しいんだよ、ほんとは」 もう、 いつもの中途半端さで、誰かの人生に大きく関わるなんて出来ない。 「俺、断られてる?はっきり言えよ」 タバコを我慢している正造の顔から、 笑顔は消えている。 ″ 禁煙するには、パートナーの協力が必要だろ? ″ それに比べて、 あなたは、 完璧です。 「昨日……… 優………前の夫と、 ………してしまったの」 こんな私の人生に あなたは、もったいないです。
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