第3話-2-2-2-2

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正造が、戻ってくるまでの間、 とても長く感じた。 そして、嬉しかった気持ちに水を差すように、 チロリン♪ 元夫からメールが届いていた。 【もう、二度と浮気しないから 戻ってこいよ】 心臓が、ダーツの的になったみたいだ。 「外、雪 降りそうな寒さになってきた」 携帯を慌てて仕舞うと、外の冷たい空気とともに、 正造が、小さな紙袋を目の前に持ってきた。 「ほんとはさ、90年代のトレンディドラマみたいに、小田和正の曲聞きながら、稲佐山の夜景バックに渡したかったんだけど…」 「………これ」 N宝石店の紙袋。 「こんなんで、信用してもらえるか、お前がそんな単純な女だとも思えないんだけど」 開けて見ると、 指輪だった。 image=478950328.jpg
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