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「…じいちゃん、ウチ」
ぎゅっと蜜柑が拳を握る。
蜜柑に背を向けて、お茶を啜っていた祖父に蜜柑の様子に気付き振り向く。
「…蛍ちゃんか」
「…」
コクリと頷く蜜柑を抱き締める祖父そして、蜜柑の小さな身体をさする。
「ゴメンナ…ゴメン」
「…いいんじゃよ、ワシの事はただ蜜柑お前のアリスは」
「…多分、学園に行ったら一生学園から出られない、そやから…じいちゃんとは一生あえへんくなるーっそれはイヤやーっそんな事イヤや」
ぎゅっと祖父にしがみつく、蜜柑の小さな身体は小刻みに震えているのが振動で伝わる。
「…蜜柑」
「……バレるまではじぃちゃんと一緒にいたかったんよ」
この小さな村に蛍が来て、アリスだと分かっても離れる事が出来なかった。
何でや、何でーっ蛍がアリス持ちなんねん。
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