7人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
谷川浩一は、リサイクルショップで働いていた。
リサイクルショップは、地元の質屋が手を広げ、市内に5店舗程、店を構えていた。
仕入れした商品は、店舗とは別の場所のセンターと呼ばれている修理工場で、商品をチェックし場合によっては、修理等して店舗に送られる。
浩一の所属は修理課に配属され、センターで電化製品の修理を中心に、仕事を任されていた。
ある日、大量のパソコンが多く入ってきた。
外国製であったが、国産のパソコンをイミテーションしているので、側を取り替えると国産のパソコンになってしまう。
浩一は、仕入れた社長に、
「50台も、どうします?」
指示を仰いだ。
会社の経営状態が良くない会社は、何とか資金が必要だった。
国産パソコンの側を、取り替える事を指示した。
何とか取り替えると、各店舗に運ばれて行った。
休みに店舗に買い物に行った浩一は、パソコンのコーナーで、
「えー! これは?」
外国製の中身のパソコンが、国産のパソコンとして販売してた。
試しに、浩一の事は知らない、新入社員を捕まえ、
「このパソコンのメーカーは?」
新入社員に聞くと、
「国産のパソコンになります」
新入社員は、あどけなく答えた。
「そう」
一言返事をして店を出た。
最初のコメントを投稿しよう!