谷上浩一

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谷川浩一は、リサイクルショップで働いていた。 リサイクルショップは、地元の質屋が手を広げ、市内に5店舗程、店を構えていた。 仕入れした商品は、店舗とは別の場所のセンターと呼ばれている修理工場で、商品をチェックし場合によっては、修理等して店舗に送られる。 浩一の所属は修理課に配属され、センターで電化製品の修理を中心に、仕事を任されていた。 ある日、大量のパソコンが多く入ってきた。 外国製であったが、国産のパソコンをイミテーションしているので、側を取り替えると国産のパソコンになってしまう。 浩一は、仕入れた社長に、 「50台も、どうします?」 指示を仰いだ。 会社の経営状態が良くない会社は、何とか資金が必要だった。 国産パソコンの側を、取り替える事を指示した。 何とか取り替えると、各店舗に運ばれて行った。 休みに店舗に買い物に行った浩一は、パソコンのコーナーで、 「えー! これは?」 外国製の中身のパソコンが、国産のパソコンとして販売してた。 試しに、浩一の事は知らない、新入社員を捕まえ、 「このパソコンのメーカーは?」 新入社員に聞くと、 「国産のパソコンになります」 新入社員は、あどけなく答えた。 「そう」 一言返事をして店を出た。
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