第1章

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「・・・また浮気?」 麻夏の言葉にこくん、と頷くとはぁ、と呆れたようにため息を吐いた。 「証拠は?」 「・・・家帰ってきてすぐ、香水の匂いがして、スマホに女の子からのラインが届いてて・・・仕事は終わってるはずなのに毎日帰り遅くて・・・。」 そう私が呟くと、確定だね、と麻夏はまたため息を吐いた。 ・・・柊と付き合いはじめて、同棲もしはじめて・・・そして、この春結婚した私たち。 それまでは浮気の気も全然なくて、むしろ私にべったりって感じだった。 ・・・それが、結婚して約2ヶ月でこれだ。 「結婚したら自由がほしくなったとか・・・他の女が恋しくなったとか、そんなとこだと思うなぁ。」 麻夏はカフェオレを飲んで、さらにチョコクッキーをつまんだ。 「もう撮影で京都入ったし・・・なんだかんだで4か月は帰ってこれないんだって。」 私は。 自分のお腹をさすりながら、呟いた。
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