第1章

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それに、浮気して回ってるあいつに妊娠したなんていったら捨てられるかもしれない。 ・・・そんなの嫌だ。 もしうざがられたら、どうにかして私一人で育てなくちゃならなくなる。 どうすればいいのかなんて私にはわからない。 コンコン、と扉がノックされる。 「愛莉ちゃん、大丈夫?気持ち悪いんでしょう?」 ・・・麻夏・・・ 「柊くんが撮影いってる間はうちにいなよ。一人よりはよっぽど楽だろうし・・・もう、一人で抱え込んだらダメだよ。」 私、こんなに麻夏に甘えていいのかな? 「困ったときはお互い様だから。ほら、今から荷物まとめよ?」 麻夏の靴のかかとがみえる。 扉に寄りかかりながら話してるんだろう。 「ー・・・ありがとう、麻夏。」 「どういたしまして。」 この子にかかる不安を少しだけでも減らしたい。 この子を健康に産んであげたい。
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