第11章 禁断の扉

29/30
前へ
/30ページ
次へ
なのに 分かっていながら僕は――。 次の瞬間。 コソ泥のように足音を忍ばせ 由良の部屋へと続く階段を上っていた。 ぷんと鼻をつくアルコールの匂い。 不気味な静けさ。 だけど由良の部屋に近づくにつれて 聞こえてくる。 「アッ……ハッァ……ア……!」 「ンンッ……アアッ……」 重なるような 微かな息遣い――。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加