第1話 猫と話す

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今さっき、頭を撫でた時、俺はのぶ代さんに言われたのだ。 「おい、飯がねーぞ。」 と。 たぶん意味がわからないと思うので一応詳しく説明しておこう。 とは言っても、おそらくすぐには信じてもらえないと思うが。 俺、月元アキハは猫の言葉がわかる。 猫語がわかるとか、猫の鳴き声を日本語に翻訳できるとかそういうわけではなくて、猫の言葉がわかるのだ。 意味のなさそうな猫の鳴き声が、俺の頭の中には意味のある言葉となって入ってくるのだ。 猫の言葉がわかるのが自分だけだということに気がついたのは、たしか5年ほど前だった。
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