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「全くの冗談でもなかったんだけどね。」
「えっ?」
少し寂しそうに呟いた大和先輩に、何のことかわからず聞き返したら
急に後ろから伸びて来た腕に抱き寄せられた
「うわぁッ?!」
不意打ちで来た後ろに倒れるような浮遊感に、可愛げのない声が出てしまう
包まれた温もりと一緒に、少し甘めなマリン系の香りが私の鼻をくすぐり
「悠……」
切な気な…不安そうな声が、耳元で私の名前を呼んだ
「オータ?」
どうしたのか…と、その人の名を呼ぶと
返事するかのように、私を抱きしめるその腕にキュッと力が入った
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