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「ねえ、どうして夜会巻なの?」
「ふふ、だって亜子ちゃんも、もう大学をご卒業されたんですから大人の女性ということになりますでしょう?」
「ふーん。でも、髪型ひとつでそんな気の持ちようなんて変わらないと思うわ」
「いいんですよ、今はそれで」
そう言って笑うサツキを、変なの、なんて思いながら、私は鏡に映る自分の姿を見つめていた。
きっと、彼女は知っていたんだろう。
私がこれから向かう先と、その先にいる人物を。
更にいえば、数か月の後の…
私の未来も。
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