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さては、このガキ。椎名の…。
そう確信した俺は幼い少女の手を取って2人に向き直る。
「梨子さんではなく、こちらの退屈そうなお嬢さんを是非案内させてください。」
そう微笑めば、グっと2人は息を飲んで引き下がった。
そして、あこと名乗ったガキを連れて歩いていると、面白いほどに先程まで俺に取り入ろうとしてきた奴らがさざ波のように引いていく。
これは間違いなく利点だ。
もう幼女趣味でもなんでもいい。
この場をうまく切り抜けられるなら、一晩ぐらいそんな汚名だって被ってやるさ。
17歳の健全たる男子が幼女の手をニヤニヤと引いて歩く。
たとえそこにどれほどのネームバリューがついていたとしても、俺に近付いてくる猛者はいなかった。
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