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ついさっきの出来事のようにあの頃のことを語り終えた眞緒は鼻先を私の胸に押し付けながら小さな声で呟いた。 「ずっと、こうしてほしかった。」 「……眞緒、ちゃんと待っててくれてたんだね…。」 「あぁ。」 「ありがとう…。私を選んでくれて。」 「ん…。でも、亜子のお姉さんには正直悪いことしたとは思ってるから今度謝っといて。」 「ふふ。そうだね、梨子ちゃんとお父さんに謝らないとね。」 「お父さんはいいだろ。」 「え?どうして?」 「亜子をもらうかわりにうちの会社の株を3割もやったんだ。今や俺を差し置いて彼がうちの筆頭大株主様だ。」 「え…?!私、もしかして売られたの…?!」 「それはそれは大層な値段でな。円に換算すると…」 「夢がなくなるから言わないで…!!」
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