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「では、私はそろそろお仕事に戻りますね。」
「もう、結局教えてくれないのね。」
「えぇ。内緒です。」
「サツキの意地悪…。」
「ふふ、亜子ちゃんがその指輪の内側の文字を私に教えてくださらないからですよ。」
そんなからかい口調でサツキは腰を上げ、小さく一礼をしてから廊下を歩いて行った。
今日は私たちの結婚記念日だから、お屋敷の人たちも忙しいのだろうし、私も眞緒に伝えなければいけないことがあるので落ち着かない。
眞緒は喜んでくれるだろうか。
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