4263人が本棚に入れています
本棚に追加
/139ページ
「そんな目で見ないでくださいよ。これから長い人生を共にするというのに。」
「なっ…!!…私……。まだそんなお返事はしていません…!!」
「へえ?………お義父さん?」
瞬間ギラリと光ったのは、その男の獲物を見るような冷たい眼差し。
……正に蛇だ。
そんな眼に射抜かれた父はしどろもどろしながらも、私の頭に手を乗せてむりやり下げさせた。
「謝りなさい、亜子。」
「な…んで!嫌よ!望月に頭なんて下げなくても、うちはやっていけるでしょう?」
「いいから…。」
「嫌よ!それに…、私はスバルと結婚す…」
パシンッ!
乾いた音と頬に広がる鋭い熱。
最初のコメントを投稿しよう!