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あの忌まわしい式から早1週間。 私は孤立していた。 季節は初夏を迎え、縁側にひとり腰掛けてツクツクボウシの忙しない泣き声に耳を傾ける。 氷の入った冷たい麦茶を脇に置き、汗の掻いたグラスを掴めばカランと涼しげな音が響き渡った。 「退屈…。」 ポツリと口をついて出てきたひとりごとは、誰の耳にも拾われることなく長い廊下に溶けていく。 眞緒とは、あれから一切口をきいていない。 というか、話し掛けられることもなければ、話し掛けたいとも思わないんだからしょうがない。 日がな一日、縁側に腰掛けてスバルとの結婚生活をあれこれと空想するだけの虚しい毎日の繰り返しだ。
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