【4】

3/15

4263人が本棚に入れています
本棚に追加
/139ページ
そんなある日。 眞緒宛てに一通の招待状が届いた。 もちろん、妻である私も同席するようにと書かれていて、久しぶりのパーティーに純粋に胸が躍る。 独身の頃っていっても、そんなに前じゃないんだし。 このお気に入りのドレスも着れるよね! と、頬を緩めながら鏡台の前に立ってひとりでファッションショーをする。 何着か合わせた後、これかな? と、一着のドレスを手に取った正にその時。 平日のこんな時間に絶対うちにいるはずのない眞緒と鉢合わせた。 「あ…。」 間抜けな私の声が部屋に響き、一瞬驚いた顔をした眞緒の眉間が徐々に歪んでいく。
/139ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4263人が本棚に入れています
本棚に追加