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翌朝。
柔らかくも温かい“それ”が私から離れようとするのを拒むように擦り寄った。
困ったように吐かれた優しい溜息のあとで、慈しむように髪を撫でられるその緩やかさがとても心地いい。
「ん、スバル……。」
無意識で呟いた大好きな彼の名前。
しかし、その一言で髪を撫でる動きが急に止まり、温もりが私から離れていく。
「や、スバル…。行かないで…!」
離れていくスバルに精一杯伸ばしたはずの手を叩かれた。
……そんな夢を見た。
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