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部屋の奥の座椅子に腰掛けるのは、驚異的なまでの美男美女。 芸能人顔負けの超絶なイケメン男性と、その隣には品の良さそうな今世紀最大の美女が、幸せそうに二人の子どもであろう生まれて間もない赤ん坊をあやしていた。 この二人の子どもなんて…、スーパー遺伝子…。 呆気にとられた私をよそに、こちらに気付いた男性が立ち上がり、赤ん坊に見せていたくしゃっとした笑顔のまま眞緒に向き直る。 「望月、久しぶりだな。奥さんもはじめまして。あぁ、こっちは嫁の千可子と、息子の豹馬だ。」 きょとんとした顔で眞緒と私を交互に見つめる赤ん坊を抱いたまま、千可子と呼ばれた女性は頭を下げた。 そんな彼女の対面に座るように眞緒に促された私は言う通りに腰を下ろす。
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