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「起きてるんですか?」 そう声を掛けられたが、この夢心地のような幸せな時間をもっと堪能したかった私は黙ったままでやり過ごす。 そうすると、 「寝惚けてただけか」 と、溜息交じりにそう溢した彼は、また何度か私にキスをしてから眠りについたようだった。 規則的な寝息が聞こえはじめ、髪を撫でていた彼の手が完全に止まったことを確認してから、私は顔を上げる。 「起きてたよ…。」 彼の先程の質問に答えるように、小さな声で返事をして、そっと彼の唇に自分の唇を重ねた。
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