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翌朝。
私が目覚めたときにはもう眞緒はいなかった。
それでも、昨夜のことを思いだすと頬が緩んでしまう。
いつの間に、彼への思いがこんなに大きくなってしまっていたんだろう。
本当はもっと前から彼に惹かれていたのかもしれないけれど、この上手くいかない夫婦生活で自分の心が傷つかないようにと無意識に押し込めていたのかもしれない。
だけど、もうそんな必要はなくなったのだ。
彼も私を嫌ってなどいなかったとやっと知ることが出来たのだから。
その恋心を自覚してからは、私は夫に片思いをしているようだった。
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