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そして、いつの間にか眠りについた彼に少し遅れて返事を返し、そんな彼の唇にキスをしてから眠りにつくのが私の日課になっていた。
仮面夫婦だと悲観していたが今では逆の意味で仮面夫婦だなんて、笑えてくる。
穏やかで、幸せな毎日を送る私の変化にいち早く気付いたのはサツキだ。
「亜子ちゃん、最近変わりましたね。」
「そう?」
「えぇ、とても幸せそう。眞緒さんとなにかありましたか?」
「特に変わったことなんてないと思うけど…?ってゆーか私来週誕生日だし、そっ、それで喜んで見えるんじゃない…?」
「そうでしたね。ふふ。」
サツキにだけは言ってもいいかもしれないと思ったけれど、やっぱりひとつくらいは夫婦の秘密がほしくて。
結局私は、言わなかった。
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