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「明日はなるべく早く帰るから、ちゃんと起きて待ってろよ?」
そうして迎えた私の誕生日。
昨夜、彼は念を押すように何度も起きて待つようにと眠るふりをする私に語りかけた。
同じ家に住んでいるというのに、起きている状態で眞緒と会うなんて、どう接していいのか酷く困惑する。
早めに帰ってくるとはどれぐらい早いんだろう。
気もそぞろになりながら、いつもより念入りなメイクに、普段はあまりつけることのないエタニティの香水。
それに先日丈が短いと怒られたけど、一番のお気に入りであるワンピースに着替えて夫の帰りを待った。
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