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「亜子…。早く。」
そう言いながら私の腰をずいっと引き寄せる眞緒は心底楽しそうに笑う。
この人、生粋のドSだ…。
恥ずかしくて顔から火が出そうなほどにオロオロする私の額に、眞緒もコテンとおでこをぶつけたかと思えば、
「………まぁ、それならこっちから行くけどね。」
そう言って、ニヤリと厭らしく口元を歪めた。
「んぁっ……、……っっ?!」
押し付けられた唇の中、あっという間に境界線を侵略された私は、いとも簡単に彼に捕まってしまう。
その鉄のような味と、蕩けるような刺激に頭がクラクラしてぼんやりとする意識の中、眞緒にも、柔らかいトコってあるんだ…。
なんて、バカみたいなことを考えていた。
そして、怖いもの見たさに似た気持ちで薄らと目を開けると、上から覗く”自信満々”と光を灯した眞緒の黒目がちな瞳。
ぎゃふん…!!
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