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「あー……赤髪1号か。なら最初っからそう言えっつの」
そんな呼び方、リーダーしかしねえっつの!
ぼすん、とリーダーのお腹にダイレクトアタックして寝そべる。
ついでに「いーだ」と歯をむき出しにして怒ってみたけど、リーダーの視線はさっきからずっと天井のパイプがどこへ繋がっているのかを確かめているだけだった。
お腹に乗っかってやったにもかかわらず、リーダーにはダメージが通ってないらしい。むむ。無駄に鍛えてるんだよなぁ、理系インテリのくせに。
眼鏡でもかけてろよ。
そうすれば、もしかしたら万が一奇跡的に、誰かの萌え対象になれた……か、も、しれないのにっ。
「こら、人の腹でむすっとしてんな働け」
「リーダーに言われたくなーいありえなーい!」
「だから俺は!次回作の完璧な構想を脳内で今すげー高度な演算してるとこなんですー!」
「はいリーダー、今の言い方すげー馬鹿っぽいですー」
ゴロゴロしながら喋り口調を真似するという最大限馬鹿にする方法で返してやった。のに、リーダーはどこ吹く風だ。
っていうか話、ズレたままだよね?
こっちが言いたかったのは、脂肪がなぜシリコンより価値があるのか?
という命題なのだが?
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