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千『えっと………』
どうしようもう頭が回らない。
わたしが混乱しているとこえかけたのは真司郎だった。
真『空見てみ。』
千『え、空?』
そんなのんきに空なんか見ている暇なかったけど上を見上げた。
千『すごいね………綺麗』
真『せやろ!冬は星が綺麗なんやで!』
東京の端っこに住んでいるわたしたち。
東京とは思えない田舎。
まわりには畑や、家があって、にぎやかな街じゃないけど、でも、こんな綺麗な星空を見れるのはきっとここに住んでるわたしたちだけ。
真『今度星がむちゃくちゃ綺麗なところ行こうな!』
無邪気に言う真司郎を見て、これ以上の関係にはなれない気がした。
千『そうだね。別に話したいこととかあったわけじゃないの。わたしもう帰るね?』
真『暗いやん。千晃んち駅から近いて言ってたし送るで』
そんな優しさにつけこんじゃいたい。
でも…………
千『近いからこそ平気!じゃ、また明日ね。』
真司郎は困ったような笑顔でわたしに手を振る。
やっぱわたし告白なんかしたらこの関係壊れちゃいそうで嫌だよ。
実彩子、真司郎、ほんとにごめんね。ヘタレで
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