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教室にはいると真司郎の席の周りにはすでにたくさんの友達がいて彼の人気さを感じさせられる。
人気者なわけではないけど嫌われ者でもない位置をさまようわたしにとってうらやましいポジション。
ぼーっとしていると実彩子がわたしの席に寄ってきた。
実『千晃おはよ!』
千『あー実彩子。おはよう?!』
とびきり愛想よく挨拶…………
てわけじゃないけど、まあ愛想よく挨拶をする。
なんで真司郎が好きなんだろう。
無愛想だし、口が悪いし、素直じゃないし、顔だって真司郎よりかっこいい人なんてたくさんいるのに。
考えれば考えるほど疑問しか浮かばない。
実『ねぇ聞いてる?』
千『あーごめんごめん。それで?どうしたの?』
実『だからさ?直也くんがこないだわたしの前歩いててほんとかっこよくてさ?』
実彩子は先輩の浦田直也先輩がすきだ。
こういう話を聞いていると実彩子はかわいいなぁ。と素直に思う。
実『で、千晃は?好きな人どうなのよ』
千『え?いないよぉ』
わたしの恋は、誰にも言ってない。
なんで?って聞かれたら理由なんかないけど。
なんか、言いにくいっていうか。
失恋ってもともとわかってるからなんだと思うけど。
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