第1章

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橋本side 今日は乃木どこの収録だ。 私が楽屋入りした時にはもうすでに他のメンバーがいた。 その中にあなたもいたけれど、さすが聖母と言わんばかりにみんなのお世話に忙しそうだった。 いつもそう。私からは行かない。というか行けない。スキンシップとか自分で行けないんだよね。 あっちでは玲香と若月がイチャイチャしてるしあーあ。自分が情けないのに思いやれる。 ちょっと寝てこよ。いつものようにソファーに寝転ぶ。 ふと考えてみた。 彼女はなんでこんな私を選んだのか。他の人の方がよっぽど魅力的だし、スキンシップとかおしゃべりとかできる子いっぱいいるのにね。 あー。またネガティブになる。 考えないようにイヤフォンをつけてソファーに丸くなって横になる。 横になって20分くらい寝たのかな…あれ? 私の頭が膝の上に乗っかってる。 「おはよう。ななみん。」 聴いてた音楽より落ち着くこの声はやっぱりいつ聴いても聞こえてくるだけで安心できる。 「おはよ。まいまい。」 私の髪を撫でながら、ニコニコと目を見つめてくる。 「今日ね、乃木どこの収録で終わりなんだ~。ななみんはお仕事?」 「私もこの収録が最後だよ。」 なんかあるの?と思いながら彼女を見つめると。 「じゃあさ、ご飯行こ?最近ねものすごく気になるお店があって絶対ななみんと行くんだって決めてたの!」 私よりも年上のはずなのになんだか子どものようにはしゃぐ彼女欲しいねがとても愛おしい。
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