第1章

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「やろうぜ!俺らの初ライブ!!」 スタジオでマイクを握った恭輔の声が響く。 俺巳島 霧矢はメンバーに高杉先生から持ち出された文化祭でのライブの件を話した。 断りはしないだろうと思っていたが予想以上に皆ノリノリだ。 「でも40分もあるんだろ。 セットリストどうすんの」 秀行の弟である楽はひとつ年下だが誰よりも冷静に物事を捉える。 はやhated personの司令塔のような存在だ。 俺達4人で合わせた曲は既存の5曲。 恭輔のMCを入れても5曲は余りにも少なすぎる。 40分は余りにも長い。 最低あと1曲は必要になるだろう。 「1曲が約4分だとして5曲で20分。 40分持たすとなれば恭輔のMCだけでは足りませんね」 浩は頭を悩ませる。 皆とは裏腹に恭輔は笑顔を浮かべていた。 「こんなこともあろうかと俺様が作ってきてやったぜ」 恭輔が歌詞にコード進行の書かれた紙を配った。
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