これが日常とか拷問だろ!

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ホッとして窓の外のいまだ降り止まぬ豪雨を見る。遠く離れた場所に小さめの雷が落ちたみたいだ。 雷の感じを見て、雷神様の何かしらの強い感情が鎮まったんだと悟る。 そんなこと思ってたら南雲が呼び掛けてきた。 「ん?南雲、何?」 ちょっと真剣な面持ちで俺の顔を見つめる南雲。え、何ナニ!?今度は何!?俺なんもしてないじゃん!とか思ってると南雲の瞳が輝きを帯びた。 「霊能力開花のためならどんなこともするんだよな?」 「え?ま、まあ、努力するとは言ったな」 「なら早速妖怪討伐しよう!」 結局そこに戻るんかい!! 「いやいや駄目だから!校則違反駄目だしそれにこの豪雨の中妖怪討伐とか無理あるでしょ!!」 「気合いで乗り切る。当たって砕けろって言うだろう?」 「当たったらマズイ壁に当たるって!最悪砕けたらポックリ逝っちゃうってぇぇ!!」 何言い出すのこの人。気合いだー!!とか言って頑張っちゃう熱血タイプ?それとも単に単細胞の馬鹿?いやまあそれは別に良いとして。 「口車には乗せられないからなあぁ!!」 両手で耳を塞いで扉の閉まった自室にこもる。 「校則違反は駄目校則違反は駄目……」 しつこく自分に言い聞かせる。 だが南雲の発言により少しながらも妖怪に対抗できる力を有していると分かった瞬間、高揚した気持ちを抑えられなくなった。 「やったあ……!」 可能性がある。 そう思うだけで自信が溢れてくる。 共同スペースから聞こえてくる南雲のどこかキラキラした声。危うく応えそうになったが校則違反の言葉が頭の隅でちらつき、鍵をかける。 そんな中も空気を読まずに鳴り響く雷鳴。 一際大きな雷の一撃が地上に落ちたとき、雷神様と焔神様の戦が終局を迎えたことは知る由もなかった。
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