第1章

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ケーキを買っちまった自分にため息を吐いて、とりあえず挽き肉とピーマンやらを買いに行こうと傘をさして歩き出した。 外はすっかり暗くなっている。 雨はやみそうにないけどな。 とりあえず近場にあるスーパーとやらに向かっている途中で鈴の音を聞いた。 りん…ちゃりん… 車の音や雨の音がするなかでもかきけされることなく、やけにハッキリと聞こえた。 何となく気になったので音のする方に視線を向けてみた。 多分あの細い路上だ。 多少暗くても視力はいいので…見えちまった。 多分猫だろう相手にしゃがんで、頭を撫でる 見覚えのあるその姿を… しかも口元が微かに笑っている気がした。 この時、俺の心臓がうるさく激しく鳴り出した。 視界が狭まりその男しか映さなくなる。 雨のおとも車のおとも今は鈴のおとも聞こえない。 ただ暗い世界に街頭に照らされた、俺の幼馴染がそこにいたんだ
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