第1章

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 調べてみると、 その電話は非通知設定になっていた。 佐藤輝夫はもちろんのこと、 五人のうちだれも身に覚えのない電話だった。  「あのーとにかく、 お願いです。 その電話は何かの間違いですので、 予約は元通り五名で頼みます」  佐藤が困惑しきって言うと、  「そうですか、 わかりました。 それでは五名様ということで承ります」  受付の男性も困惑した表情を浮かべながら言った。  「全くどういうことだ。 いったい誰がこんないたずら電話なんかしたんだ」  佐藤もほかのみんなも、 部屋に案内される間、 廊下を歩きながら腹立たしそうにブツブツと言った。
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