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師匠の吉川伸明八段に注意されて少し間合いを開けると、
今度は見事に斬れた。
師匠の吉川は七十歳でこの道四十五年の練達者である。
小野は三段昇進を機に、
真剣を入手した。
師匠の吉川の口利きで刀屋から現代刀を廉価で購入することができた。
「小野さん、
今のはよかったね。
手の内もよく締まっていたよ」
居合仲間で先輩にあたる佐藤輝夫五段が小野の袈裟斬りをほめた。
佐藤は五十歳、
奥さんと高校生の子供がいる。
大手スーパーの管理職である。
「佐藤さん、
お手本を見せてくださいよ」
小野がそういうと、
佐藤は、
わかったと言って、
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